このころ父は林芙美子邸に配達していた。中井四の坂のふもとにあり現在は林芙美子記念館になっている。
(四の坂:私が子どものころは両側の屋敷の木々が生い茂り昼なお薄暗い苔むした長い階段で、それこそ怪談の舞台のようであった) 
御用聞きでも本屋だけは玄関からうかがうことができたそうな。
        

先代 伊藤隆 略歴
息子の聞き書き

大正10年
誕生
2月11日生まれ紀元節(今の建国記念の日)
幼少時は大井で育つ

昭和11年
巣鴨商業学校(がもしょう)卒業
今の巣鴨商業高校 
「士貞会」というクラス会がありかなり後年まで出席していた ちなみに士が11年、貞がD組

相生無尽に入社
給仕扱いで入り働きが認められて社員になったそうだ
相生無尽(あいおいむじん)=合併を繰り返し神戸銀行へ、そしてまた合併し吸収され今は三井住友銀行 参照銀行再編図

文楽堂書店入社
本人の話ではスカウトされたとのこと
当初は本郷の東大近くにあったらしい。
戦後、西武新宿線中井駅前に移転

陸軍主計上等兵で終戦
酒保(兵士相手の日用品・飲食物などの売店)の責任者
結構いばれたらしい

昭和26年
酒井真澄と結婚
母の叔母が文楽堂のお得意さんであった

昭和27年
長男誕生
不肖わたくしは文楽堂の2階で生まれた(そうだ)

昭和31年
長女誕生

昭和35年
伊藤書店設立
溝口書店より居抜きで購入
引越し当時中井と拝島を行き来するには大変な時間がかかった。
西武線で高田馬場へ出て山手線(「やまてせん」と呼んでいた)で新宿へ各駅停車しかなかった中央線で立川へ青梅線で拝島へ
西武線が拝島までくるのは昭和43年

昭和43年
有限会社伊藤書店設立登記

平成6年
交通事故で死去

役員歴
拝島駅前自治会副会長
昭島防犯協会拝島駅前支部長
昭島市商工会総代
拝島駅前商店会副会長
東京都書店商業組合理事
昭島書店組合理事長
立川青色申告会役員